マットレスを床に直置きして使っている人は多いのではないでしょうか。
ベッドフレームなしでマットレスを使うことには、コストカットやベッド周りをすっきりさせられるなどのメリットがあります。
しかし、マットレスを床と接触させてしまうと、湿気がこもるなどのさまざまなデメリットが発生してしまいます。
この記事では、マットレスをベッドフレームなしで使用する際の注意点と、直置きでも快適に熟睡するための対策について紹介します。
目次
マットレスは床に直置きしないほうがいい?
ベッド用のマットレスは、床に直置きしないことをおすすめします。
以下に詳しく述べますが、日本は高温多湿な環境にあるので、寝具など毎日使うものを通気性の悪い状態で設置することはあまりいいことではありません。
そのため、できるだけベッドフレームを利用するなどして床との接地面をなくすことが重要です。とはいえ、スペースや収納の問題でフレームとセットでベッドを置くことができない場合や、あえて直置きして使いたいという人もいるかもしれません。
そこで、ベッドを直置きすることで得られるメリットとデメリットについて説明します。マットレスを設置する際の参考にしてください。
マットレスを直置きする4つのメリット
マットレスを直置きして使うことで得られるメリットは4つです。圧迫感がなくなる、高低差を解消できる、費用がかからない、位置を変えやすいというものになります。
部屋が狭い、小さな子どもを寝かせたいといった場合に便利な設置方法といえます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ベッドフレームを使わないので部屋が広くなる
一人暮らし用の部屋でマットレスベッドを置くと、かなりスペースを取ってしまいます。圧迫感がストレスになったり、収納スペースの確保に困る人も多いようです。
そのため、片付けが簡単な布団を選ぶか、パイプベッドやソファベッドを使って圧迫感を減らす工夫をしなくてはいけません。
ですが、もともとマットレスで寝ていた人が急に布団に変わると、寝ているときの体圧が分散できなくなって肩こりなどの影響がでるかもしれません。
マットレスを直置きして使うと、寝心地を維持しつつ、空間が占領されることを防ぐことができます。
高低差が小さくなって落下の不安が解消される
睡眠中の寝返りの回数が多い人は、少なからずベッドからの転落を経験しています。
小さなお子さんを一人で寝かせる場合も、深夜に転落するのが心配だという方も多いかもしれません。
ベッドフレームとマットレスを組み合わせると、40~50㎝ほどの高さになります。
ベッドの高低差が大きいと、床に落ちたときに頭や腰やを床にぶつけて、大けがをしてしまうかもしれません。
しかし、マットレス単体の厚みはおよそ5㎝~25㎝なので、就寝中に身体がはみ出てしまっても大きなけがに繋がりにくくなります。
フレームごと購入するよりリーズナブル
新入学や新卒で一人暮らしを始める人の場合、家具家電を限られた金額内で抑えたいことも多いでしょう。冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの必需品をすべて新調すると、数十万円の予算が必要になります。
ベッドをフレーム込みで購入する場合、おおむね2~4万円ほどになります。引っ越し資金をできるだけ節約したいのなら、フレームなしのマットレスだけの購入もおすすめです。シングルサイズなら一枚が5,000円~15,000円ほどで購入できます。
引っ越しの際の搬入も楽になりますし、浮いた分の金額で家電をグレードアップさせることも可能です。
位置の入れ替えがしやすく経年劣化が防げる
マットレスはできれば時々上下左右を入れ替え、常に同じ位置で使わないようにすることが大切です。
いつも同じ場所に体重がかかっていると、そこだけへこんだりシミができやすくなります。
フレームにセットした後のマットを動かすのは面倒ですが、直置きしていると比較的簡単に位置移動が可能です。
あえて直置きしてマットが消耗してしまうことを防ぐように意識すると、いつまでも同じ寝心地でマットレスを使い続けるというメリットが得られます。
マットレスを直置きする3つのデメリット
マットレスを直置きするメリットについて見てきましたが、次にデメリットについて解説します。畳やフローリングと密着してしまうと、どんな危険があるのか見ていきましょう。
湿気が籠ってカビが生えやすい
床とマットレスが密着していると、空気の通りが悪くなったり湿気が籠ったりして、カビが生えやすくなります。
冬場は床面と表面の温度差によって結露が発生し、さらにダメージを与えてしまいます。
寝具にカビが生えたままにしておくと、ハウスダストとなってアレルギーや喘息を引き起こす可能性もあります。
賃貸住宅の場合、畳にカビが生えてしまったら引っ越しするときに修繕代を請求されることも予測されます。
マットレスを直置きする場合に一番気を付けなくてはいけないのは、湿気対策です。
底冷えして寝られないこともある
底冷えとは、暖房器具を使っていても身体が芯まで冷えて暖かさを感じられない状態をいいます。原因はさまざまですが、マットレスを直置きしていると底冷えを感じやすいです。
暖かい空気は軽く上に上がるのに対して、冷たい空気は重く下に溜まります。
マットレス直置きの状態では、床面との距離が近くなるため、冷たい空気の中で眠る状態になってしまいます。冬場は特に注意が必要です。
マットレスが早く劣化する
ウレタンマットレスの場合は、特に劣化について注意が必要です。コイルマットレスは、内部の構造上通気性がよく、耐久性も高い特徴を持っています。
ウレタンマットレスの場合、湿気がこもると反発力がなくなって硬く感じられる性質があります。中の構造が縮んで、薄くなってしまうからです。
もともとウレタンマットレスはコイルマットレスに比べて買い替えのタイミングが早いものです。直置きすることで、さらに早く消耗してしまう恐れがあります。
マットレスを直置きする際の2つの対策
メリットとデメリットを踏まえた上で、どうしても直置きしてマットレスを使いたい場合の対策について解説します。
一番の問題となる湿気と消耗を防ぐために、最低限準備したほうがいいグッズなどを紹介します。
下にすのこや除湿シートを敷いて使う
木製のすのこやコルクマット、寝具用の除湿シートなどを使って通気性をよくし湿気がこもらないようにすると、カビの発生を防ぐことができます。
冬場はさらに断熱シートも加えると、底冷えを防いで快適に眠れるようになります。
すのこは、プラスチック製のものよりも木製が向いています。木は自然に湿気を吸ったり吐いたりしてくれるので、より湿度の調節がしやすいからです。
出来れば定期的にマットを持ち上げて、すのこの状態やマット裏面にカビが生えだしていないかを確認しましょう。
除湿シートも時々天日干しすることで、吸湿性を高めることができます。
起床したらマットレスを立てて通気をよくする
使わないときはマットレスを立てて、接地面に湿気が籠らないようにすることも重要です。朝起きたら寝具を片付けて、マットレスを壁側に立てかけるようにしてみてください。
時間がないという場合は、休日だけでも効果は期待できます。床に掃除機をかけて、畳やカーペットにカビが生えかけていないかチェックするようにしてください。
直置きに向いているいるマットレスの選び方
直置きでマットレスを使いたい人のために、床に直接置いても大丈夫なマットレスの選び方を紹介します。
注意すべきなのは、マットレスの形状、厚み、素材です。
折り畳み式のマットレスを選ぶ
三つ折りや四つ折りにできるマットレスなら、使わない時にたたんで片付けるのが楽です。壁に立てかけておくと、急に倒れてくる不安があるかもしれません。
折りたたんで置けるタイプなら、普段ソファーとして活用できたりなど利便性も高くなります。持ち運びもしやすくなるので、引っ越しや片付けの時の作業がしやすくなります。
厚さは10㎝前後のものが扱いやすい
ある程度床から距離があったほうがいいので、厚みは10㎝前後のものが理想です。それ以上だと寝心地はよくなるのですが、重くなって持ち上げたり動かしたりしにくくなります。
逆に8㎝以下の厚みのものだと、人によっては一部分に体重がかかりすぎて早く劣化してしまうかもしれません。
設置や移動を考え、耐用年数分は快適に使いたいなら、10㎝の厚さを目安に商品を探すといいでしょう。
コイル入りよりもウレタンマットレスを選ぶ
コイル入りマットレスを直置きすると、スプリングの金属のせいで床に傷を付けてしまうことがあります。ウレタンマットレスなら、柔らかいので床材を傷つける心配はありません。
すのこやマットを敷いて防ぐ方法もありますが、コイルマットレスはそれ自体に重量があるので、体重と合わせて徐々に床に圧着していく場合があります。
さらに、重くて動かしづらいので頻繁に状態をチェックしたり掃除するのも大変です。
ウレタンのマットレスならその心配がありません。先に挙げた2つのポイントと合わせて、折りたためて厚みが10㎝のものを選ぶのがおすすめです。
まとめ
マットレスは直置きせず、ベッドフレームと合わせて使用するのが最適です。ですが、さまざまな事情で直置きをして使いたいニーズを持つ人もいるでしょう。
すのこや除湿シート、床を保護するマットなどを使い、定期的に裏返して通気性をよくするなどの対策をとれば直置きでも快適に眠ることができます。
反対に、こうした対策を取らずに使い続ければ、マットレスそのものだけでなく床面の畳やフローリングを劣化させるリスクがあります。
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独自の16層からなる構造によって、適度な柔らかさとフィット感、そして通気性の良さを実現しています。
直置きして使う際は、2か月に1回程度はマットレスを立てかけて湿気を防ぐように気を付けください。
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